将来は原子力関係の仕事に携わりたいと、大学院のエレクトロニクス工学専攻に進み、核融合について研究していました。しかし、大学院在籍中、原子力業界を取り巻く状況の変化から、進路としての選択肢を他にも考えることに。
放射線に対する専門分野を活かせる仕事を領域を広げて探していたところ、仲良くさせていただいていた大学教授から、コーガアイソトープを紹介されました。会社としては小規模ながら、日本で3社しか手掛けていない事業を展開しており、しかもそれがこれからの社会でより求められることから、安定成長することを確信しました。以前より、みんなと違うことをしたいと考えていた私にとって、とても魅力的な会社だと思い、入社を決めました。

生産技術職としての私の主なミッションは、主に二つ。
一つ目は、品質保証です。当社は、非常に高いレベルで滅菌処理を求められる顧客製品へのガンマ線照射を行っています。その性質上、これも高レベルの品質管理体制が問われることになります。お客様が来社し品質監査が行われる際に、当社の品質管理体制の説明を行うことが、私の大切な役割です。また、製品を出荷するための検査承認を担当します。
二つ目は、品質管理です。会社全体の品質向上に向けた課題の提案や実施、さらには最新技術の導入や社員への技術教育など多岐にわたります。放射線取扱主任者として、放射線施設を維持管理し、原子力規制委員会への届け出や申請も担当しています。
入社して10年が過ぎた今は、品質管理部の課長代理として、自分自身の業務だけでなく部署全体の生産性や組織品質向上にも力を入れています。

当社は、安全で正確な放射線照射サービスを提供することが使命の一つです。放射線という一般的にはあまり理解されていないことについて、お客様に分かりやすく説明し、放射線に対する理解を深め、放射線に対する誤解を解消することができたときにやりがいを感じます。私が対峙するお客様は品質保証の部署の方が多く、ISO関連技術はある程度わかるが、放射線には詳しくない方も多いので、
いかに当社の技術が優れており、それがどのような品質管理体制のもとで実現しているのかを理解していただくのは、なかなか難しいのです。だからこそ、会社PRも意識した説明を行い、安心してご依頼いただけるというコメントを得たときには、喜びを感じます。
また、多種多様な業種の方と接して、顧客製品の完成に向けて協力できる点は興味深く、自身の知識を深めていくことができることも嬉しいですね。

お客様が来訪されて行う品質監査では、お客様からの質問に答えたり実際に提示するために、関連する社内のあらゆる書類やデータを把握しておかなければなりません。測定セクションや機材および各種データから、点検簿や社員教育記録、購買先の管理簿など、広く理解して準備しておく必要があり大変ですが、このことが会社全体で遅れている部署や改題を抱えている部分を発見することになり、改善のためのヒントやアイデアに繋がることも多く、大切にしています。
今後はこういった経験を積み重ねながら、製造現場における機械化と自動化を進めるために品質と生産性を両立した新たな照射設備を提案造するなど、より良い環境づくりを引っ張っていきたいと思っています。また、当社の技術や事業に対する理解をより幅広い層に広めるためにも、イベントや広報などに関わっていきたいとも考えています。

小規模な組織なので、「あなたの仕事はこれとこれだけ」と制限されることはありません。自分が興味のあることや気になることには積極的に関わっていただきたいと思います。私自身も、品質管理部の業務フローを見直してマンパワーを削減するためのシステム化を提案し、実際に導入されたという経験がありますが、現場のアイデアをとても大切にしてくれる環境です。
また、月に1回の週休3日を導入するなど、福利厚生や待遇も満足してもらえると思います。主体的に仕事に取り組みたいと思われる方、ぜひ仲間になってください。